看護師が働く現場の実情

愛知県内にある総合病院などの大規模な医療機関の中には、年間を通して看護師をはじめとした医療従事者が不足している現場が少なくありません。こうした現場においては、病棟で少人数のスタッフが連日夜勤を担当したり、残業時間が長くなったりするケースが目立ちます。そのため、常勤で働く看護師の場合、希望通りに休みが取れない、休日出勤を命じられることなどを理由に、退職してしまうことも珍しくないようです。こうした現状に対応すべく、愛知県内の大手医療法人を中心に、人材確保を目的として基本給や休日数など、さまざまな面で待遇改善を行っているところが増えつつあります。

また、症状が重い患者数が多い病院などでは、多様な働き方を認めているところも見受けられます。常勤の他に、パートやアルバイトとして働く看護師の人数を増やし、それぞれのスタッフの業務負担を軽くしようとしているのです。なお、愛知県内各地の病院では、現場の看護師だけでなく管理職の確保も難しくなっているところもあります。そうした理由により、総合病院などで数年にわたり看護部長や看護師長、主任看護師などの責任のある役職に就いたことがある人、認定看護師や専門看護師など医療現場で役立つ資格を保有している人は、高待遇で働きやすい状況となっています。愛知県内の人手不足が深刻な地域では、看護大学や専門学校を卒業予定の新人看護師を獲得するため、随時院内見学や就職相談などを行っているところも多いです。